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豊臣秀吉が伏見城建設中、もうすぐ外堀も完成するという段階になって、堀の底から巨岩が出てきてしまった。撤去するには大人数で岩を堀の外まで運び出す必要がありかなりの重労働。

そこで、秀吉はこの撤去作業をしてくれる業者を入札で募集することにした。皆が同じような金額で入札をしてくる中、淀屋常安という後の豪商が、多くの業者の1割の見積りを出し、見事に落札した。
さて、彼はどうやって他の業者の1割の金額で巨石の除去作業をやってのけたのか?

淀屋は岩をどかすのではなく、岩の横に巨大な穴を掘りそこに岩を落とし埋めたのである。作業もたった1日で終わったのだという。
秀吉はこの案をたいそう気に入り、ことあるごとに淀屋に仕事を振ったという。

(written by 山崎健治)