新橋のアンテナショップ「とっとり・おかやま新橋館」では2月15日(火)〜3月3日(木)の期間中、「福よせ雛」の展示を実施している。これは雛人形に“第2の人生”をテーマに新たな命を吹き込むプロジェクトで、そのユニークな姿はSNSでも話題を集めている。イベント初日には報道陣向け発表会が開催された。

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子供が小さい頃は毎年のように雛人形を飾っていたものの、成長につれてすっかり機会がなくなった家庭も多いかもしれない。そんな諸事情により飾られなくなった雛人形に“セカンドライフ”を与える活動が注目されている。名古屋在住の主婦を中心に2009年から行われている「福よせ雛プロジェクト」だ。全国各地から届けられた雛人形を活用し、「福よせ雛」として再生の場を作る取り組みで、第二の人生を謳歌する人形のユニークな姿はSNSでも話題を呼んだ。プロジェクトスタート以降、生まれ変わった雛人形は延べ約12万体に及ぶ。


そんな独創的なプロジェクトに鳥取県・日野町が賛同。2019年より「福よせ雛」展の開催地の一つとなった。同町の人口は現在およそ3,000人と減少傾向にあり、“人口が増えないのならば、お雛様に移住してもらってもいいのでは”という意見のもと、各地から雛人形の“移住”を受け入れることに。人形には全国初となる「おひな様住民票」を交付した。同町担当者である安達幸博氏は「このプロジェクトによって、日野町の認知度が少しでも上がることを期待している」と意気込んだ。

「福よせ雛展」は今年で12回目。愛知や岐阜、鳥取などの32会場に加え、東京・新橋の「とっとり・おかやま新橋館」においても実施。プロジェクト開始以来、東京での開催は初となる。

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新たな命を吹き込まれた人形は、雛壇で静かに佇む姿とはうってかわってコミカルな雰囲気に。マスクをつけるなど、世相を反映した姿が目立っていた。展示は2階ビストロ・カフェ「ももてなし家」ほか階段、1階のショーウインドウで見ることができる。

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「ももてなし家」では期間限定でひな祭りをテーマとした特製スイーツを用意。鳥取県産オリジナルいちご「とっておき」と地元名産品「白バラ牛乳」で作った、いちごみるくパイだ。いちごをお内裏さまとお雛さまに見立て、マジパンで着物をイメージ。鳥取では旧暦3月3日に災厄を人形に託して川に流す「流しびな」という風習が古くから伝わっており、パイはその流しびなの俵をモチーフとしているという。

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「とっておき」は甘みと酸味のバランスが良く、一般的なイチゴの2倍はありそうなサイズだ。果汁がたっぷりで瑞々しく、食べ応えも十分。パイに包まれるいちごペーストは牛乳の濃厚なコクがアクセントに。家族やカップルでシェアするのにちょうどいいボリューム感だ。

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報道陣向け発表会で登壇した、鳥取県東京本部 谷長正彦氏は「東京開催によって、プロジェクトがどんどん全国に広がっていくことを期待している。お雛さまが多くの方に福を招いてくれれば」と話した。

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「鳥取は東京からたった80分と意外に近い。冬の味覚の王者、松葉がに
だけでなく、鳥取和牛や星空米などオリジナルブランドグルメも充実している。ぜひ気軽に訪れてほしい」と同本部の河上一雄氏。


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「とっとり・おかやま新橋館」は2014年にオープンした、鳥取県と岡山県の共同運営によるアンテナショップだ。1階ショップでは両県の新鮮な農産物やお菓子、工芸品まで約2000種類のアイテムを用意している。鳥取名物のらっきょうや白バラ牛乳、大山白バラソフトクリーム、地酒なども豊富だ。

雛人形の展示は3月3日(木)まで。ぜひこの機会に足を運んで、ユニークな世界観を楽しんでみてはいかがだろうか?

「福よせ雛 はじめての上京 in とっとり・おかやま新橋館」
日時:2022年2月15日(火)〜3月3日(木)

とっとり・おかやま新橋館
住所:東京都港区新橋1-11-7 新橋センタープレイス 1階/2階
■1階 ショップ
電話:03-6280-6474
営業時間 10:00〜20:00
■2階 ビストロカフェ ももてなし家
電話:03-6280-6475 
営業時間:11:00〜20:00(L.O.19:00)
■2階 情報コーナー・事務局
電話:03-3571-0092
相談時間:10:00〜18:00
■2階 移住・しごと相談コーナー
電話:03-6280-6951
相談時間:10:00〜18:00(木曜日〜20:30)