サムネ用

NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』、まだまだ序盤ながら非常に面白い展開になってきております。筆者も毎週日曜日の夜が楽しみで楽しみで仕方がない生活を送っており、この情熱を友人たちにぶつけてみたところ
「親が見ていたから一緒に見たけど、たくさん人が出てきて誰が誰だか、何が何だかわからない」
と一言……。確かに、序盤から登場人物が多いような気もしますし、主人公の北条義時もあまり知名度は高くない人物です。そう思ってしまうのもおかしくはないと思います。ただ、少しでも歴史を知って興味を持ってほしい!
ということで、今回は『鎌倉殿の13人』をとにかく嚙み砕いて説明しようと思います。

時代背景やあらすじ

伊豆国(現在の静岡県伊豆半島)で兄の北条宗時(片岡愛之助)や姉の北条政子(小池栄子)らと穏やかに暮らしていた北条義時(小栗旬)。
しかし、平治の乱で平氏に敗れて父を失い、伊豆国へ流罪とされた源頼朝(大泉洋)と、政子が結婚したことで状況が一変。北条氏の後ろ盾を得た頼朝は、平氏を討ち、源氏が政治の中心に立つ世の中を作ろうとクーデターを起こします。北条家、そして北条義時はその渦中に身を投じていくことになります。

対立する平氏は、元々は源氏と仲間でした。保元の乱という皇位継承を巡る争いで、平氏と源氏は後白河天皇の味方として共に戦い、勝利を収めています。この時の平氏の棟梁は平清盛(松平健)、源氏は頼朝の父親である源義朝でした。
義朝は平氏が厚遇されたことに腹を立て、平治の乱を起こし政治の実権を握ります。しかしそれは一時的で、清盛との圧倒的な兵力の差に大敗し、命を落とします。清盛はその権力を絶対的なものにし、源氏の残党は処刑、流罪など厳しい処分を受けました。このとき頼朝は流罪となり、伊豆に流され北条家と出会うわけです。


実は今回の大河ドラマは『サザエさん』だった!

主人公の北条義時は源頼朝の妻、北条正子の弟です。そして義時の父親である時政も重要な登場人物。中心人物たちのこの関係性、『サザエさん』そのままなのです。



北条義時(小栗旬)=カツオ
源頼朝(大泉洋)=マスオ
北条政子(小池栄子)=サザエ
北条時政(坂東彌十郎)=波平



またかつての同僚だった平清盛はアナゴさん。
挙兵に駆けつけてくる周辺の豪族はノリスケさんや中島くん、伊佐坂先生、三郎さんなどといった人たちです。



サザエさんの登場人物で『鎌倉殿の13人』を例えると…こうなります。

アナゴさん(平清盛)は絶対的な権力を持ち、京都で政治を牛耳っていました。
アナゴさんに反対意見ばかり言っていた一派のマスオさん(源頼朝)は伊豆に流されます。マスオさんは伊豆に代々住んでいた波平さん(北条時政)の娘・サザエさん(北条政子)と結婚。カツオ(北条義時)たち波平さん一族を味方に、アナゴさんを倒そうと兵を集めます。そこには波平さん一家の親族であるノリスケさん、友人の中島くんや三郎さん、たくさんの兵を持っている伊佐坂先生らが駆けつけてくれます。
そうして大きな兵力を手にしたマスオさんは一気に攻め込み、アナゴさん一族を倒し、政治の実権を握り鎌倉に幕府を開きます。

せっかく政治の実権を握ったマスオさんでしたが、幕府を開いて数年で亡くなってしまいます。息子のタラちゃんが二代目の将軍として政治を動かしますが…タラちゃんは非常にわがままで無茶なことばかり言います。これでは政治が立ち行かなくなると思ったカツオたちは、鎌倉幕府を支えてきた13人で会議を開いて政治を行おうとします。
その13人にはカツオや波平、一緒に戦ってくれたノリスケさん、中島くん、マスオさん親戚など一癖も二癖もあるメンバーが集まり……。

といった内容です。
わかりやすくなったかどうかは別にして…とても親しみやすくなったのではないでしょうか?
とにかく、カツオが主人公の『サザエさん』だと思って肩の力を抜いて楽しんでもらいたいなと思います!!!

(Written by 大井川鉄朗)