【日本酒★新発見】世界的なブレンダー輿水精一氏が日本酒をブレンド、ウイスキー樽で後熟！前代未聞のプレミアム酒が世界120セット限定発売！

（左）協会会員永井酒造㈱代表取締役永井則吉氏、（中央）協会顧問輿水精一氏、
（右）協会代表理事増田徳兵衛氏

日本のウィスキーや日本酒が世界的に注目されている中、2022年2月17日、日本酒の熟成酒・古酒の付加価値向上を国内外にて目指す「刻SAKE（ときさけ）協会」は、熟成基準と新提案発表会を都内ホテルで開催しました。

厳しい審査基準を満たしたものだけに付けられる「刻SAKE」（ときさけ）は、低温貯蔵の熟成酒(出羽桜、南部美人、黒龍酒造、永井酒造)と、常温貯蔵の古酒(木戸泉酒造、島崎酒造、月の桂)の２種に分けられます。これらは同協会のメンバー蔵で、熟成時の温度により、熟成酒と古酒と呼び名を使い分けているのですね。今回はこれらを、世界的なウイスキーブレンダー・輿水精一氏が、熟成酒4酒を独自にブレンドして1本に、古酒３酒を独自にブレンドして1本に仕上げたというのです。

「日本酒をブレンドしてウイスキー樽で後熟したのは初めての経験」と語る輿水氏。

日本を代表する有名な日本酒蔵の高級熟成酒が勢揃いしているだけでも興奮しますが、サントリースピリッツ株式会社の名誉チーフブレンダーである輿水氏によるブレンドと聞いて、日本酒業界のみならず、国内外のウイスキーファンも注目。

これまで輿水氏は、何千、何万種類ものウイスキーをテイスティングし、世界的なコンペティションで受賞したサントリーのウイスキー「響」や｢山崎」など、様々なウイスキーの開発・ブレンドに携わってきました。いわば酒業界のレジェンドであり、同協会の顧問でもある輿水氏がブレンドした熟成酒と古酒は、さらにそれぞれ山崎蒸溜所のウイスキー樽で2ヶ月間“後熟”させたとのこと！なんて斬新な取り組み！

左は古酒ブレンド２種、右は熟成酒ブレンド２種。樽の後熟のあり・なし含め全４種

記者発表会では樽熟成していないものも含め、合計４種のテイスティングができたのですが、とても感動的な味わいで至福の時間を過ごしました。かなり貴重な4種のお酒のうち、樽で“後熟”させていない２種、つまり熟成酒と古酒をそれぞれブレンドしたものは、重層感があってまろやか。熟成した時の温度により、古酒の方が重いボディ感で、より重厚感がありました。

さらに熟成酒と古酒を樽で“後熟”したもの２種は、ウイスキー樽の香ばしいオークの香りや、バニラに似た甘く芳しい香りが、お酒を口に含む前から広がりました。味わいは複雑なからも渾然一体としており、思わずため息のもれる美味しさでした。

これは日本酒ファンも、ウイスキーファンも見逃せない深～い味！

当初、蔵元たちは「ウイスキー樽の風味に日本酒の繊細な味わいが負けてしまうのでは…」と危惧し、かなり緊張しながら熟成させていったそうです。「でも意外に日本酒はタフだった」とのこと。輿水氏にとっても、これまで経験したことのない貴重な体験だったようです。

日本酒とウィスキー。日本の伝統文化に根ざしている日本人の酒づくりの叡智と刻(時間)の結実。なんともロマンのあるお酒です。