今回は、浜松町第一クリニック(竹越 昭彦院長)が実施した調査をもとに「性に関する男性と女性のホンネの実態をまとめました。
20代〜50代の男女5,200名を対象とした「性行為中のキスの重要度について」という質問では、キスが重要と答える人男女ともに多数となりました。
「まったく重要でない」と回答した人数は女性の方が多い結果となりました。
細かく比較すると、「とても重要」と答えた人数は、年代を追うごとに男性の割合は増加、逆に女性は減少しています
一方で「まったく重要ではない」という回答では、逆に男性は年代を追うごとに減少、女性は増加しており、キスに対する意識は男性の方が多いということがわかります。
一般的には、女性のほうが「愛情表現」としてキスを大切にするイメージですが、意外にも真逆の結果となったのです。さらにその差は、年を重ねるほど明確に表れることもわかりました。20代では男女に大きな開きはありませんが、年代が上がるとキスを重要視する男性が徐々に増加し、反対に女性は減少していきます。50代になるとその差は歴然です。キスを重要だと答えた (「とても重要」「重要」「どちらかというと重要」のいずれかを回答した)人は、男性は50代になると92.6%と微増しますが(男性20代は85.5%)、女性は50代で69.1%まで減少しています(女性20代は83.5%)。
「女性への挿入前の理想的な前戯時間」についての質問では、男女ともに10分から15分が最多となりました。
グラフを見ると10分を境に男女の回答率が逆転しています。
「無くても良い」と答えた女性は11%と、驚くことに男性の2倍以上となりました。
これらから、男性の方が前戯に対する意識が高く、長く時間を取る傾向にあるということがわかりました。
「無くて良い」と答えた女性(11.1%)も男性(5.3%)の2倍以上でした。これは、とても意外な結果でした。後ほど触れますが、不十分な前戯は女性の性交痛にも繋がるため、女性のほうが前戯への意識は高いだろうと考えていたからです。
逆の「挿入前の男性への理想的な前戯時間は?」(n=5,200)という質問でも、男女ともに最多は「5〜10分」でした。またここでも、女性のほうが理想とする時間が短く、「5分未満」と回答した女性が男性の1.2倍、「無くて良い」と回答した女性が男性の2.1倍、「10分以上」と答えた女性は男性の75%に留まりました。
では、挿入時間についてはどうでしょうか。
理想的な挿入時間についての質問では、「5分未満」と回答した男性は5.5%、女性は17%と男女で約3倍以上の差が出るという結果になりました。
「愛する異性との性行為中の理想的な挿入時間をお答えください」(n=5,200)という質問では、男性は10〜15分(26.6%)、女性は5〜10分(24.6%)が最も多く、男女で明確な違いがあることが明らかになりました。女性のほうが理想とする挿入時間は短く、「5分以内」と答えた女性も男性の約3倍にのぼりました。
さらに、女性は年を重ねるごとにより短く、男性はより長く時間をかけたいと考える傾向にありました。また、注目すべきは7人に1人の女性が「挿入は無くて良い」と答えたことです。これは、男性の約2.5倍にものぼります。
理想的な性行為の頻度についての質問でも、男女差が明確に表れる結果となりました。
「週2回以上」と回答した男性は女性の2倍強にのぼり、逆に「月3回未満」と答えた男性は女性の半数以下でした。
女性の場合、20代をピークにゆるやかに低下し、年を重ねるごとに性行為を求めなくなる傾向があるようですね。
「性行為は無くて良い」と答えた人は、ここまでの結果からやはりというべきか、男性より女性が圧倒的多数でした。
30〜50代の女性はちょうど子育て世代にあたります。その忙しさも結果に大きく影響していることでしょう。「家庭や仕事を考えず、今より自由時間が遥かに増えた場合はどうか?」と条件を付ければ、また違った結果が得られるかもしれません。
性行時に痛みに関する質問では、約7割の女性が「性行痛の経験あり」と回答しています。
考えられる痛みの原因については、「前戯が不十分で膣内のうるおいが不足している」が37.7%、「前戯が下手、激しすぎる」が28.7%など、多くの女性が前戯を理由に挙げています。一方で、「欲求が不足している」という回答も2割以上ありました。
性的満足度については、86.9%の女性が「性交痛がない時の方が、満足度が高くなる」と回答しました。女性の満足度を高めるには、性交痛を軽減させることが重要ということがわかりました。
痛みを解決できた方法については、ローションの使用や前戯の行い方に関する回答が多いようです。
今回の調査で、男女での性に関する意識差に差があることがわかりました。
当然個人差はありますが、これを機に男女のホンネに目を向けて、パートナーと充実したSex Lifeを送ってみませんか?
【調査概要】
集計期間:2022年1月14日〜1月17日
調査方法:インターネット集計
調査対象:全国の20代〜50代の男女 各650名 合計5,200名
参照:インフォグラフィックで見る!性に関する男性と女性の“ホンネ”実態調査
https://www.hama1-cl.jp/internet_research/sexual_fact_finding.html