keiyaku_keiyakusyo

2022年10月18日早朝、聞きたくないニュースが飛び込んできた。

「日ハム・近藤健介、FA行使」

近藤選手は通算打率.307をマークする好打者。2019、20年には最高出塁率を獲得するなど、球界屈指の選球眼にも定評がある安打製造機。2022年シーズンは故障離脱があり、規定打席には到達できなかったが、打率.302(99試合)と3割超え。2017年には規定打席未到達ながら57試合で打率.413を記録し、“4割に最も近い男”と言われた。2019年オフに結んだ3年契約が今季で終了。7月には海外FA権を獲得し、その動向が注目されていた。

球界屈指の好打者のFA宣言に、多くの球団が手を挙げることは確実。各球団の戦力を見ながら、実際にどこの球団が獲得に乗り出しそうかファイターズファンの筆者が本気で考えてみる。

東京ヤクルトスワローズ 可能性:ほぼ0%

セリーグ連覇を果たしたヤクルト。近藤選手のポジションである外野はレギュラーに塩見泰隆選手がおり、山崎晃大朗選手、濱田太貴選手、丸山和都選手、渡邉大樹選手と若手の競争も激しい。ベテランの青木宣親選手や助っ人外国人もいるため、補強ポイントにはならない。マネーゲームに参戦してまで獲得するとは思えない。可能性はほぼ0と考えて良さそう。

横浜DeNAベイスターズ 可能性:5%

こちらは外野手が佐野恵太選手、桑原将志選手、オースティン選手とガチガチにレギュラーが決まっている。わざわざ高年俸を支払って近藤選手を獲得に乗り出そうとはしないはず。ただ、近藤選手が横浜高校出身のため、可能性0とは言い切れないか。

阪神タイガース 可能性:0%

0%と言い切りたいのが阪神タイガース。岡田新監督は補強ポイントを外野手と発言している物の「右打ちの外野手」と限定している。これ以上左打者はいらないとしていて、外国人やドラフトで右打ちの外野手を補強することを発言している。左打ちの近藤選手の獲得には乗り出さないと思われる。

読売ジャイアンツ 可能性:50%

巨人はウォーカー選手、ポランコ選手の両助っ人が契約延長の方向だと報じられており、センターにはFA加入した丸佳浩選手がいる。外野は補強ポイントではなさそうだが、そんなことをお構いなしにFA獲得をしてくるのが巨人。4位の雪辱を晴らすため、目玉となる近藤選手獲得に乗り出してくる可能性は十分に考えられる。

広島東洋カープ 可能性:ほぼ0%

絶対的な選手は西川龍馬選手、野間峻祥選手だけと外野は手薄なポジションではあるものの、今季はコンディションが不安定であったが、秋山翔吾選手が来季万全だとポジションが埋まる。近藤選手獲得に乗り出すよりも、西川選手との残留交渉に力を入れるだろう。

中日ドラゴンズ 可能性:ほぼ0%

福留孝介選手が引退、平田良介選手が退団と外野手の層が薄くなっている中日。チーム全体の攻撃力向上は必須で、その点では近藤選手を獲得できれば、チーム状況にマッチする補強となるだろう。しかしマネーゲームに参戦してくるとは思えないのが現実。ブライト健太選手など、若手の台頭を優先させるだろう。

オリックス・バファローズ 可能性:65%

パリーグ連覇のオリックス。外野手登録の吉田正尚選手はDHが多いため、杉本裕太郎選手を一塁で起用すれば近藤選手を起用する外野のポジションを作ることができる。レフトに近藤選手を入れ、センターには福田周平選手、そしてライトを佐野皓大選手ら若手を入れ替えで起用するお試しポジションにすれば、層を厚くしながら若手を育てられる。吉田選手との安打製造機コンビが実現すれば、リーグ3連覇も現実的に?

福岡ソフトバンクホークス 可能性:80%

2022年シーズンは故障や新型コロナウイルスの影響で100試合以上外野手として出場した選手は0。栗原陵矢選手が故障から戻ってくればライトに、センターは柳田悠岐選手と牧原大成選手、レフトには若手の柳町達選手らとポジションは埋まる。ただ優勝を奪還すべく、より盤石な体制を整えるのであれば近藤選手獲得に乗り出す可能性は大いにあると考えられる。

埼玉西武ライオンズ 可能性:30%

2022年総得点は464と最下位のファイターズと変わらない数字。DHはベテランの栗山巧選手や中村剛也などが多く、ここに近藤選手を入れることができれば打線はかなり厚くなる。戦力的には間違いなくフィットするだろうが、森友哉選手のFAの動向もあり、まずはこちらに注力すると思われる。獲得に乗り出す可能性は低めか。

東北楽天ゴールデンイーグルス 可能性:10%

得点力、出塁率ともにリーグ上位で、補強ポイントは打者よりも投手。打者も欲しいのはどちらかと言えば右打者か。近藤選手に乗り出すよりは、浅村栄斗選手の残留が優先。その後投手補強という動きになるのでは。可能性は0ではないものの、かなり低めだと思われる。

千葉ロッテマリーンズ 可能性:75%

近藤選手は千葉県千葉市出身。少年時代はマリーンズジュニアに所属していたことがあり、球団にも縁がある。戦力的には今季ブレイクした睇瑛斗選手、16本塁打の山口航輝選手、ドラ1藤原恭太選手、俊足の和田康士朗選手と楽しみな若手が多い。近藤選手を獲得するよりも、自球団の若手スターを育てた方が良いのでは、と思うところはあるが、絶対的戦力として近藤選手獲得に乗り出す可能性は十分にある。

北海道日本ハムファイターズ 残留可能性:??

新球場移転にあたり、補強や選手年俸に使える資金が増額したと思われるファイターズ。過去にはマネーゲームになれば残留交渉から撤退してきた例がいくつもあるが、来季優勝を目指すのであれば、近藤選手を流出させるわけにはいかない。
近藤選手はかねてから優勝への強い思いを口にしており、そのためのビジョンをどう近藤選手に提示できるかが残留への最大の鍵になると思われる。逆にそこに近藤選手が可能性を感じなければ、いくら年俸を積んでも残留にはならないだろう。稲葉篤紀GMをはじめ、フロント陣には全力を尽くして交渉に臨んでもらいたい。



近藤選手が不要というチームは存在しないが、マネーゲームになったとしても強く獲得を希望して参戦してくるのはパリーグ球団と思われる。しかしファイターズも全力を出してくるはず。ファンとしては、近藤選手が来季もファイターズのユニフォームでエスコンフィールド北海道のグラウンドに立ってくれることを祈るしかない。

(Written by 大井川鉄朗)