札幌ドームを管理運営する札幌市の第三セクター・札幌ドーム(札幌市)は2023年1月9日、ドームのネーミングライツ(命名権)の公募を始めた。期間は2024年度から2〜4年の複数年で、価格は年間2億5000万円以上としている。かねてからプロ野球・北海道日本ハムファイターズの本拠地移転後に収益を改善する重要な施策としてネーミングライツを挙げており、ドーム建設以来2度目の募集となっている。応募期間は2月末までで、3月にも選ぶという。
札幌ドームが命名権の募集を行うのは2度目だが、前回は2011年。国内スポーツ施設では最高規模の年間5億円以上、契約期間5年間以上という条件での募集だった。このときはインテリアの製造販売を行う「ニトリ」に売却されるのではと報道されたが、結局折り合わずに命名権の売却は行われず、「札幌ドーム」の名前は変わらなかった。
札幌市側は前回に比べ2〜4年の複数年で年間2億5000万円以上とかなり条件を譲歩している。しかし価格が安くなっているとは言え、2011年の募集時はファイターズにはエース・ダルビッシュ有氏やルーキーイヤーの斎藤佑樹氏が在籍。現在もドームを本拠地にするJリーグ・コンサドーレ札幌も創立15周年を迎えるなど、現在よりもはるかに札幌ドームへの注目度があった中で売却企業が決まらなかった。価格を譲歩しても注目度や稼働率が下がった札幌ドームの命名権を購入したいという企業が現れるのか……注視していきたいと思う。
残念ながら(?)個人での購入はできないが、気になった法人の方は以下の公式リンクから詳細を確認してみてはいかがだろうか。
【札幌ドーム ネーミングライツについて】
https://www.sapporo-dome.co.jp/information/2024/01/09/11051/
(Written by 大井川鉄朗)