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キューバのピッグス湾周辺では、毎年春の雨が降り始めると(例年3月頃)、夜明けと夕暮れに何百万もの赤、黄、黒のカニが出現、森から道路を渡って南海岸まで移動して産卵を行う。交尾後に集団移動が起こるのは、海で卵を放出して孵化させるため。毎年この時期は町中がカニの大群に占拠され、住民たちは安全に交通するためカニを掃くなど苦労が絶えない。さらに2年間の新型コロナウイルスによる封鎖の影響で、普段は交通量の多い道路をカニが安心して横断できるようになり、カニのサイズと数が大幅に増加しているという。パンデミックの影響で大幅に増加したカニの大軍勢、数百万の甲殻類が産卵のため海を目指して大移動する。


(Written by 山岸悠也)