2024年3月31日(日)、熱海銀座商店街に「熱海おさかな食堂 炙り家」がオープンした。2019年に同商店街にオープン以降、連日行列の絶えないことで知られる「熱海銀座おさかな食堂」の新業態だ。3月28日(木)にメディア向け内覧会が開催された。
網代や伊豆山、初島など数多くの漁港を有する熱海市。地アジや網代サバ、熱海サーモン、金目鯛など豊富な魚介類が水揚げされている。熱海を中心に7店舗展開する「おさかな食堂」では、そんな熱海ならではの海の幸の魅力を発信し続けてきた。
新店となる「熱海おさかな食堂 炙り家」のコンセプトは、海の恵みと熱海の街の賑わいの体感スポット。「街に灯を灯す」をイメージした店内で、伊豆・熱海の新鮮な魚介をメインに使用したメニューを提供する。
店内は全29席。テーブル席だけでなくカウンター席もあるため、一人でも落ち着いて過ごせるのも魅力だ。
看板メニューは伊豆近海で獲れた魚や、マグロ、ブリなどの刺身を七輪で軽く炙って味わう「うお焼き」だ。さっと焼くことで魚と脂の旨みがぎゅっと凝縮。レア気味に焼き、薬味とともにご飯の上にのせれば「炙りめし」としても楽しめる。「うお焼き」に用いられる魚介はいずれも脂ののりが抜群のため、脂がじゅわりと溶け出し、風味と香ばしさがアップするのもポイントだ。
「うお焼き」は刺身や羽釜炊きのご飯、味噌汁、新香などがついた定食メニューとして楽しむことができる。「本日のまぐろカルビ定食」(1,848円)は鮪のトロ・ほほ・目肉・赤身・頭肉など5種を日替わりで提供。部位ごとに旨みや歯ごたえ、香りが異なるため、鮪の奥深さを知れるのも大きな魅力だ。
「炙り家うお焼き定食」(2,838円)はアジフライがセットに。新鮮な魚介を刺身、うお焼き、揚げ物という3つの調理法で味わうことができる。
小田原近海で水揚げされたアジは肉厚でジューシーな身が特徴。表面のカリッ、中のふわっとした食感のコントラストも絶妙だ。
遠州産の「きぬむすめ」という品種を毎朝羽釜で炊き上げているというご飯は一粒一粒がふっくら。やさしい甘みが感じられ、ジューシーなうお焼きとも相性抜群だ。
「金目鯛堪能定食」(3,168円)は伊豆近海で獲れた金目鯛を使用。甘辛ダレによく馴染んだ脂のり抜群の身はご飯にもよく合う。
「うお焼き定食」には〆の出汁が付く。コーヒードリップのような装置を用いて目の前で仕上げるため、ライブ感も楽しめる。ひきたての出汁は、かつお節の香りが豊かで、澄んだ味わいが格別。お茶漬けとして最後まで海鮮を堪能することができるのも美点だ。
このほか、新鮮な魚介を活かしたメニューを幅広くそろえる。ランチタイムにはボリューミーなビジュアルが目を惹く「海鮮てっぺん丼」(2,838円)や、うに、トロ、いくらを堪能できる「贅沢丼」(3,938円)をはじめ、おさかな食堂系列店で人気のアイテムを多数ラインナップ。なおランチメニューは、平日13:00〜16:00(L.O.15:00) 、土日祝12:00〜16:00(L.O.15:00)の提供となる。
ディナーメニューは曜日を問わず、16:00〜22:00(L.O.21:00)で提供。「アワビバター醤油焼き」(858円)や「カニ味噌甲羅焼き」(638円)、「地サザエのつぼ焼き」(1個/528円)などのうお焼きから、「赤海老の醤油漬け」(638円)や「海鮮チャパゲティ」(968円)といったこだわりのメニューを楽しむことができる。海鮮のみならず、地元産の肉や野菜、近隣商店が販売するこだわりの逸品を使った熱海グルメを堪能できるのも特徴だ。
店内にはテイクアウト専門の「釜炊き・海鮮おにぎり あたむすび」を併設。羽釜炊きのご飯を使用したおにぎりや釜めし、海鮮味噌汁などを販売する。
「サーモンハラス 焦がし醤油バター」(302円)や「筋子」(346円)、「伊豆さざえ 釜めしにぎり」(410円)、「金目鯛 釜めしにぎり」(454円)など、具に魚介を用いているが特徴。さらに「【静岡県産あらしお】塩むすび」(173円) や「南高梅 梅むすび」(281円)など、米のおいしさをシンプルに味わえるメニューも用意する。
いずれも、コンビニで販売されるおにぎりよりボリューミーなのが特徴。具もたっぷり詰まっているため、食べ応え抜群だ。
オープンにあたり「お客様に『熱海にまた行きたい』と思っていただけるよう、温かな接客を徹底していきたい」と意気込む店長の堀秀行氏。熱海の町ともに、さらに店を盛り上げていきたいと話す。
刺身を七輪で炙る、ありそうでなかった「うお焼き」。日に日に暖かくなり、お出かけが楽しくなるこの季節。熱海を訪れた際には、ぜひ新感覚の魚介料理を楽しんでみてはいかがだろうか。