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季節は春。過ごしやすい時期になってきたが、服も薄着になってくると自分の体型も気になる頃。そんなあなたは思い切って格闘技を始めてみればいかが?

40歳以上60歳未満のオヤジ達がリングの上で熱いキックボクシングを繰り広げる格闘技『ナイスミドル』。
今までに3大会を行ない、今度の8月23日にも大会を控えている。
ナイスミドルを主催する、大森さんにお話を伺った。

「『ナイスミドル』はテレビでK1を観たオヤジたちが同じ舞台に立てる最高の舞台を用意しています。」と語る。
立ち揚げは2008年9月21日。入場曲、激励賞、花束贈呈、リングネーム、リングアナ紹介、ラウンドガール、勝者には勝利者インタビュー、マイクアピールあり、とまさしくテレビで見るのと同じ舞台。
ナイスミドルは試合は2分2ラウンド制。2回のダウンでKO。ダウン自体も早めにとる事になっている。また、血圧・血液検査等の義務付け、保険の加入、レフェリー・ジャッジ・ドクターは格闘技大会経験者に依頼し安全面ではどのキックボクシングの団体よりも厳しく取り組んでいる。

当初、ナイスミドルはスリム級、ヘルシー級、メタボ級と、世界初の『ウエストサイズ別』の階級が設けらていた。これは大森さんが立ち上げ当時、メタボ検診が義務化されるなどの社会の風潮や、太った中年同士が殴り合っているという程度の競技を考えての事だったが、いざフタを開けてみるとそうではなかった。
「リングに上がってくる人たちは本気でコンディションを整えてくるんです。」そうすると同じ階級同士でも10kg以上の差がついてしまう事が。明らかに体格の違うもの同士が戦うケースもでてしまい、これは大森さんにも予想外も出来事だった。
次期大会からはその辺りも見直され、より本格的に体重別の8階級に変更。地方参加者にも参加しやすいようにトライアウトの基準も見直され、とうとう年内にはチャンピオンベルトも用意される事となった。

参加者たちは、「昔格闘を行なっていた」「健康のため」「若い頃は憧れがあったが今やっと時間ができて」という人たちが多く、さらに職種も公務員、消防士、サラリーマン、派遣社員、会社社長、バス運転手、馬の調教師など様々な業種の人たち。今後体制が整ってくれば、例えば「警察官」対「元暴力団員」、「社長」対「派遣切り社員」のようなタイトルマッチを企画してもおもしろいかとも考えている。

今までで最も盛り上がった試合を伺ってみると「2008年9月の旗揚げ戦の片山小源太さんの試合は本当に沸きましたね。試合終了後は観客はスタンディングオーベーションでしたよ。」と言う。
この片山小源太さんは現在50代。実は以前仮面ライダーのショッカー役として活躍していた方で身体能力は抜群なのだとか。「でも相手の選手の方も本当によく頑張って張り合っていたんですよ。」
いわば有名選手と無名選手。その二人ともが50代で互いに譲らない白熱試合が行われていたとすれば当然の事だろう。

40過ぎのオヤジたちが本気の格闘技。ナイスミドルに参加する選手のドキュメント写真集「おやじファイト〜LOSER〜負けても明日からまた仕事」が6月17日発売。
自己流ではなくきちんとしたトレーニングを積まないとリングに上がることは難しいとのこと。それでも夢舞台があるのなら今からでも挑戦する価値があるのではないだろうか。

ナイスミドル
http://nicemiddle.jp/index.html