20090608_01


「私、雨女だから、明日、雨降ったらゴメンね!」


その瞬間、足の爪先から頭のてっぺんまで、煮えたくったやり場のない怒りが全身を伝うまでに、そう時間はかからなかった。非科学的なことをいけしゃあしゃあと言う奴程、私にとって許せないことはない。
震え上がった拳を、なんとか理性で押さえつけ、私は答えた。「なるほど。それじゃあ、明日は折りたたみが必要かもしれないね」

◆雨は人がもたらすものなのか…?
これから梅雨の時期。耳にすることも多いであろうこのフレーズ「雨女」。
かつて“雨を呼ぶ”妖怪と称したこの呼び名は、現在、“外出した際”や“何か大事なイベントの際”に限って雨が降ってしまう確率が高い女性へのひやかし語として存在。

今や「雨女」にとどまらず、「雨男」「晴れ女(晴れ男)」なる言葉も登場。
「今日晴れたのは、あなたの『晴れ男』っぷりが私の『雨女』に勝ったからだわ。」という、全く根拠のない方程式が会話に飛び出す始末である。

私は掴み所のない「それ」への憤りの果てに、あるひとつの疑問に巡り合った。

「果たして、世に言う『雨女』とは、この世界に何人いるのだろうか…?」

★あなたは、「雨女」ですか?★
はい90(17%)
いいえ452(83%)
(n=542 エフプレス調べ)

★あなたの周りに「雨女」はいますか?★
はい133(25%)
いいえ409(75%)
(n=542 エフプレス調べ)


◆四人に一人は雨女…?

私のたわい無い疑問は、意外なデータとなって形となって世に誕生した。エフプレス調べ(女性/年齢・地域問わず)によると、まず、≪自分は「雨女」である≫とカミングアウトした女性は17%。
さらに、≪自分の周りには「雨女」がいる≫と勇気をもって告白してくれた方が、全体の25%にも及んだ。最低でも「四人に一人は雨女」がいるという計算になるのだ。

◆雨女は悩んでいる!!
「雨女」は悩んでいた。私は、それまで「雨女」という言葉を聞くだけで、心の中で高らかにあざ笑い、唾を吐いていた。しかし、当の彼女たちは私の思うよりも遥かに真剣だった。「雨女」たちの心の声に耳を傾けていただきたい。

「雨女」たちの叫び
★いつも出かけると暫くして急激に天候が悪くなり「ドブねずみ」のように濡れる。(42歳 兵庫県)
★「渋谷」に用事がある日は必ず雨が降る(20歳 神奈川県)
★小学校の入学式からずっと節目節目に、雨或いは季節はずれの雪に見舞われる。別名「雨雲を背負った女」(45歳 千葉県)
★遺伝なのか娘も雨女で、旅行に行くと雨や大雪になる。(54歳 福岡県)

彼女たちの悲痛な思いの数々に目を通すにつれ、「彼女たちもやり場の無い怒りを抱えているのだな」ということに気がついた。かといって、「雨女」という存在を肯定したわけではない。

しかし、彼女たちの心を「晴らす」術を知らない自分が、「雨女」を語る資格など無いのかもしれない。

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