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名前に「館」とつくことから県外の人には大きな1施設と思われることもある「天文館」。実際は東西南北に約1km四方のエリアを指し、ファッション、レジャー、グルメと様々な店鋪が集まる、南九州一とも言われる繁華街。
エリアのほぼ中央を走る鹿児島市電の軌道敷を境にして大きく北と南に分けることができ、北には主にショッピングやグルメなど「昼」向きの店鋪が、南には飲食店やゲームセンター、カラオケなど「夜」向きの店鋪が多いのも特徴だ。また北の11の通りがアーケードで連結されているのも珍しい。

1779年に、島津第25代重豪が天文観測や暦を研究する施設「明時館(めいじかん)」を建て、この明時館の別名が「天文館」と呼ばれていたことに由来するそう。現在、明時館があったあたりの天文館本通りアーケード内に、由来が書かれた説明板と、記念碑がひっそりと建っていて、その足元の古地図には確かに「天文館」の文字が読み取れる。
天文館は明治、大正、昭和、平成と時代を超えて多くの人と情報が集まるエリアだったが、ここ数年は映画館が1軒もない、アーケード街にも空き店舗が目立つようになったなど、聞こえてくる話題にはどこか元気がない。

鹿児島市外の地方で育った筆者がこどもの頃、天文館は「都会みたい」な「オシャレして出かけたい」憧れの街だった。だから天文館にはこれからもキラキラと輝く街であってもらいたいのだ。
鹿児島市のホームページ(天文館の説明)
http://www.city.kagoshima.lg.jp/_1010/kanko/4kankou/0005999.html
(Written byおばらけいこ)