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「そばめし」といえば焼きそばとご飯を鉄板で炒めたもの・・・と思っている方が多いのでは? 北海道深川市の「深川そばめし」は、そんな「そばめし」のイメージを覆してしまう、純和風。そばつゆで味付けしたおにぎりで、中には油で揚げたそばの実が入っている。香ばしさが魅力だ。

この「深川そばめし」が登場したのは2006年。いわゆる「そばめし」(=焼きそば入りの炒めご飯)が広く知れ渡った後のはず。かの大物タレントが「そばめしふりかけソバババ〜ン♪」と歌ったCM。あれは2001年なので、「深川そばめし」って言っても後発品なのでは!?

その疑問には深川市役所の方が答えてくださった。曰く、これは「そばめし」ではなくて、「深川そばめし」という名の、独自の味覚。深川の誇る米とそばを融合して、地域の目玉となる新しい食を作り出そうと、じゃらん協力のもとに開発された。なんたって、深川は米の生産量では北海道内3位、そばに至っては全国2位を誇るのである。
米とそばの融合といっても、開発当初は釜めしやリゾットなど、いろいろな案が出された。その中で、日本の伝統的な食文化であるおにぎりが採用された。「深川そばめし」の定義は、
    ・深川産そばと深川産米のおにぎり
    ・おにぎりには油で揚げたそばの実を入れる
    ・おにぎりの味付けにはそばつゆを使う
の3点。現在、「深川そばめし」を出す店は7店舗あり、この定義を守りながら、少しずつ個性を披露している。
店によっては「深川そばめし定食」を出すところもあり、深川そばめしのほかにハーフの深川そばが付く。ご当地もののちょっとした一品が、また楽しみだ。おにぎりの海苔にも個性が見られ、いくつかの店ではカルシウムで白く「深川そばめし」のロゴをプリントした海苔を使っている。こんな視覚的な計らいも、食の愉しみを増やしてくれそうだ。
揚げたてのそばの実のカリカリした食感とあっさりした後味。新しくて懐かしいものを味わいたい時などに、ぜひいかがですか?

深川市そばめしマップ
http://www.city.fukagawa.hokkaido.jp/web/riceland/rice_web/index1.html

(Written by S.aureus)