ポスターやCMなどで、街中でのマナー向上やルールを守ることが叫ばれながらも、まだまだゴミのポイ捨てや歩きタバコ、タバコ吸殻のポイ捨てはなくなりそうにない。そんな街の現状をなんとかしようと、東北は仙台で活動しているとある市民団体がいる。メディアでも少しずつ紹介され始めた彼らをこちらでも紹介させていただこう。

彼らの名前は「ストリートレインボウ」、仙台で活動するボランティア団体。20代〜30代を中心としたメンバーで構成されており、職業も大学生から会社員まで幅広い。そして、ストリートミュージシャンなどストリートで活躍するアーティストが少なくなく参加しているのが特徴だ。

この団体は「新しいアソビの提案」という形で、いくつかの活動を行っている。そのうちの1つが「仙台ストリートクリーンキャンペーン」である。仙台のメインアーケードをゴミ拾いをしながら歩くという活動だが、普通のゴミ拾いとは違う点がある。それはただゴミ拾いをするだけではなく、「ゴミを拾うことを通行者に見せることによって、ゴミを捨てにくくさせる」というねらいがあることだ。そのため、この活動をただの「ゴミ拾い運動」などではなく、「キャンペーン」や「ゴミ拾いパレード」と称している。月に1度定期的に行われるこのキャンペーンには、時には30人以上の参加者が集まるという。

20090711_01また、彼らは街のマナーアップを図りつつ、路上アーティストのイメージアップ、ひいては地元の商店街と路上アーティストがよい関係を築けるようにとの活動も行っている。路上ミュージシャンの流行、それによるマナーの悪化などの理由から冷え切ってしまった商店街と路上アーティストとの関係を修復したいという願いがあるようだ。

さらに、年に数回、路上ミュージシャンやパフォーマーたちを集めて、ライブイベントを行っている。今年は8月23日日曜日に、「光のページェント」で有名な定禅寺通りで行われるという。ライブイベントだけではなく、マナーアップ・モラルアップのためのワークショップも開かれる予定だ。

地元新聞や雑誌に取り上げられ、少しずつ知名度が上がってきたこのストリートレインボウ。宮城県内の他地域でも同じような活動が開始されるなど、活動の輪は広がっているようだ。アートとマナーを絡めるという、彼らの新しい切り口でのボランティア活動に要チェックだ。

StreetRainbow
http://www.street-rainbow.com/top.php

(Written by 澁澤すい)