20090810_01札幌大通公園の名物といえば「とうきびワゴン」。
(※北海道では、とうもろこしをとうきびといいます)
噴水を見ながらベンチに座り、焼きとうきびを食べ近づく鳩にとうきびをあげる。そんなとうきびをモチーフにしたキャラクターが札幌で小さなブームを呼んでいるという。そのキャラクターの名前はツブキビタイツマン。ん?ナニキビ??ちょっとした早口言葉にも使えそうなそのキャラは、北海道のとうきび畑から生まれたらしい。

全身がとうきび色(黄色)、とうきびの粒型の細長の顔、そしてマントの代わりがとうきびの皮というが心憎い。
昨年とうきびシーズンに合わせなにげに登場し、そのゆるさとインパクトでゆるキャラファンや観光客を虜にしている。同キャラのグッズはポストカードやトートバッグ、Tシャツなどがさっぽろテレビ塔や新千歳空港などで販売している。販売元曰く、「たいした宣伝をしていないのだが確実に在庫が減る」優良商品なのだそうだ。

20090810_02発売中のグッズを見ると、どうやらツブキビタイツマンは一人ではないように見える。唇が妙に目立つ「クチビルレッド」、笑顔が素敵な「スマイルグリーン」。ほかにも「ジューシーオレンジ」、「レイバンパープル」、「ポップコーンブルー」。ほぅほぅ色別にキャララクターがいるってことは、戦隊モノみたいな感じなのかなぁと聞いてみると、「別にヒーローモノというわけじゃないんですよ。人数も5人というわけじゃなく、このフォルムしたものが全てツブキビタイツマンということで」(関係者談)とわかったようなわからないような……。今後のビジョンについて聞いてみても、「特にないですね。キャラ設定も適当だし。我々が面白がってキャラにしちゃったってレベルなんで、先のこと聞かれても」とキャラ同様にゆる〜いお答え。
20090810_03グッズのなかでも人気なのは手作りのフィギアストラップ。作者がひとつずつ手作業で仕上げるという手の込んだ作品。手作業だから形や大きさが微妙に異なり、世界で一つだけのツブキビタイツマンストラップとなるのだ。ちなみにこの手作りストラップは840円。業者が大量生産したストラップも630円で販売しているのだが、売上的には圧倒的に210円高い手作りの圧勝だとか。

作者の-U- action!!さんは、毛糸や粘土で独特なキャラクターを作る北海道在住のクリエイター。作者自身も最初は軽い気持ちで作ったらしいが、手作りストラップの追加依頼が止まらず「どーなってるんだぁ」というのが本心ではないだろうか?先の見えない不況日本。どこに行っても景気のいい話が聞かれない住みにくい世の中の今だからこそ、ツブキビタイツマンのようなキャラクターが求められているのかもしれない。

20090810_04販売場所のさっぽろテレビ塔と新千歳空港では、
ツブキビタイツマンの被り物を展示。
被って記念写真を撮る観光客で毎日賑わっている。
なおこの被り物は非売品だが、希望があれば制作することも可能とか。
詳しくは011-232-5523(工房アルティスタ)まで

(Written by みぞてたかし)