徳島県美馬市穴吹町初草地区で、じわじわと注目を集めているユニークなニュースポーツ『ヤカーリング』。
トリノオリンピックでも話題を集めた『カーリング』や、ご当地スポーツから今や全国区にまで成長した室内用カーリング『カローリング』などは聞いたこと、実際にやったことがある人もいるかもしれないが、この『ヤカーリング』というスポーツは一体どんなスポーツなのだろうか?

20090811_01『ヤカーリング』とは、読んで字の如く【やかん】と【カーリング】を融合させた全く新しいスポーツ。【やかん】を使用した【カーリング】だから『ヤカーリング』、とても覚えやすいネーミングである。
基本ルールはカーリングと同じ。9m離れた場所から円が描かれた的に向かって底にキャスターが付けられたやかんを投げていく。的は円の中心から赤、黄色、青に色分けされており、やかんが止まった場所の得点が加算される。
▼赤色の円の中にやかんが全て入った状態→50点
▼赤色の円の中にやかんが少しでも入っている状態→20点
▼黄色の部分にやかんが止まった状態→10点
▼青色の部分にやかんが止まった状態→5点
お互い3投づつ投げ合って総得点を競っていく。

『ヤカーリング』を考案したのは、同市で体育指導員として活動している北浪子さん(66)。体育館でみんなで楽しく気軽に出来るスポーツはできないかと思い立ったのが『ヤカーリング』誕生のそもそものきっかけ。家庭でも簡単にできるようなスポーツにしたいという思いから、ストーンの代わりにどこの家庭にも一つはある「やかん」を使用することを思いつき、今年の5月に誕生した、誕生したばかりのご当地スポーツなのである。

北さんは同地区内で『初草ふれあいスポーツクラブ』を設立。毎週土曜日午前8時から10時に初草小学校の体育館で活動を行っている。現在同クラブのメンバーは数十名前後。同地区の住民の方たちが中心で年齢層も小さいお子様から主婦の方まで幅広い。
しかしながら、まだまだマイナースポーツ。チームとして活動しているのも北さんのクラブのみのため大きな大会を開催することができずにいるのが現状だが、今後はさらに普及を進めていき、ゆくゆくはチームごとの団体戦を開催、さらには地元の小学校の体育の授業などでも導入していくことを目標にしている。

体育館でやかんを投げあう人々をたくさん見る光景も、そう遠くはないかもしれない。