20090816_01「バス会社がエリア内乗り放題の1日きっぷを発売する。」
どこの地域でも耳にするニュースが、なぜか町を飛び越え全国で話題となったのがこのきっぷ。
北海道北部・留萌市など10市町村にまたがる営業エリアを持つ沿岸バスが今春より発売したフリーきっぷは、その中心部である留萌市がお祭りなどの際古くから使用している「萌えっ子」を引用し、「萌えっ子フリーきっぷ」という名称に決定。この名称だけだったらこんなに話題にならなかったかもしれないが、話題になったのがキャラクターデザイン。

1日券イメージキャラクターが豊岬あゆみ、19歳。名前の由来は初山別村豊岬(とよさき)と増毛町歩古丹(あゆみこたん)より。豊富留萌線「豊岬」、別苅雄冬線「歩古丹」と苗字、名前ともに停留所も存在する。プロフィールによると、趣味はカラオケ、温泉巡り、好きな食べ物は焼肉。底抜けに明るく元気なバスガイド2年生。童顔のため高校生と間違えられることもしばしば。

20090816_02そして2日券キャラクターが南沢みるか。名前の由来は豊富町南沢(みなみさわ)と豊富町特産の牛乳「みるか」より。こちらも豊富留萌線の「南沢入口」に停留所が現存。趣味は鉄道やバスに乗ってぶらり一人旅、好きな食べ物は甘いもの全般で最近は自家製の牛乳プリンにハマっている。バス会社の新人事務員。休日は実家の牧場を手伝い。子供っぽくていたずら好きで猫がとても好き。

見ての通りの萌えキャラで、2ちゃんねるをはじめとするネットサイトで話題になり、エリア外からも多くの問い合わせがきたと言う。関係者は「留萌市は萌えブームになる前から、萌えっ子という言葉は定着していたので正直意識していませんでした。想定外の評判に正直驚いていますが、これをきっかけに沿岸バスエリアに興味を持っていただければ」と語る。ちなみにこのフリーきっぷ販売を発表したのが今年の4月1日。エイプリールフールということもあり、本当にこのネーミングとデザインで発売すると思っていなかった人も多かったらしい。

北は北海道から南は沖縄まで全国から問い合わせ、購入者がいるほか、香港からの観光客も記念に購入。世界へ広がる萌えの輪なのだ。グッズは現在のところ発売開始時に各窓口でプレゼントした非売品の「萌えっ子バッジ」のみ。現在各方面からさまざまな提案がきているそうで、今後萌えっ子にも新たな動きが見られそう。
最後に関係者からひとこと。

「ネーミングとデザインが注目されがちですが北は豊富町から南は増毛町まで、10か市町村・225.8kmが乗り放題となる大変お得なきっぷです。通常往復すると7,800円かかる区間が半額以下で利用できるので個人旅行を目的とする方におすすめです。沿線の温泉施設の入浴や宿泊の割引など、特典も付いていますのでぜひご活用ください」。

沿岸バスHP
http://www.engan-bus.co.jp/

(Written by みぞてたかし)