20090714_01正直いつも聴いているリスナーではなかった。でも週末にラジオをつけるといつも彼女の元気な声が流れていた。
「ワン」と元気な一声後、リスナーのメッセージを読む。リスナーのハガキ&トークとアニメの情報、そしてリスナーの悩み相談といったオーソドックスな構成の番組は、細かいコーナーの変更はあるものの番組開始から25年ほぼ変わらない。
番組名は「mamiのRADIかるコミュニケーション」。そしてパーソナリティは小森まなみ。

1979年AM局深夜番組のアシスタントでラジオデビューを果たした小森は、1980年よりラジオたんぱの「ヤロメロジュニア出発進行」のメインパーソナリティに抜擢。当時刊行されていたラジオ情報誌のDJ人気投票で上位にランクされるなどラジオスターとなる。
彼女がラジオで掲げているテーマは「心と心のキャッチボール」。

DJ(ディスクジョッキー)ではなくトークジョッキーとしてのポリシーを持ち、一枚一枚のメッセージに対しいつも真剣にトークをする。時には感極まって泣いてしまったことも。

一時期CDのリリースやテレビ番組の出演など、別メディアでの活動が増えアイドル的要素が強まった時もあったが、彼女はこの活動によってラジオが疎かになることを恐れ、それらの活動を自粛。メジャーになることよりもラジオを続けることに最も力を注いでいる。
そんな彼女のライフワークである「RADIコミ」がこの秋をもって25年の歴史に幕を閉じるという。日曜の夕方。テレビで「笑点」と「サザエさん」があるように、小森まなみは永遠に「RADIコミ」を続けるものだと思っていたので、このニュースを聞いた時は残念だった。この春27年半の歴史に幕を閉じたコサキンに続き、また昭和から続く伝説的ラジオ番組が終わることになる。
7月の放送で番組の終了を発表後、多くのリスナーから「辞めないで」コールが殺到。夏恒例のイベントにも、徹夜組も含め大勢のファンが集まった。

前出したように私はヘビーリスナーではない。でも社会人になってからも時々週末にラジオをつけると彼女の声が聞こえ、なんとも言えない安心感を得たことが何度もある。
「まだやってるんだぁ」の気持ちと「ずっと続いて欲しいなぁ」の気持ちが「永遠に続くもの」と勝手に思っていたのだが。
「mamiのRADIかるコミュニケーション」の最終回は10月4日。
あと数えるほどしか聞くことのできない「ワン」の声を求め、日曜深夜はラジオに耳を傾けることにする。

(written by みぞてたかし)

「mamiのRADIかるコミュニケーション」
放送時間
東海ラジオ放送(1332KHZ) 日曜22:00〜22:30
九州朝日放送(1413KHZ) 日曜24:35〜25:05
STVラジオ(1440KHZ) 日曜24:30〜25:00
ラジオ関西(558KHZ) 日曜25:30〜26:00