長いものはぶった切る
出る杭は打ち返す
芸術で訴える
この言葉、正直偉そうである。
スーツをバシッと着た、“しっかりした”大人はどう思うだろうか?そしてこれが、現役高校生だけで作った雑誌のコンセプトだと聞いたら、さらにどうだろうか?
きっと若者のお遊びだ、戯言だと勝手に想像し、手に取らないだろう。だが僕はこの言葉、この雑誌に、強く熱いものを感じ、高校生はもちろん、“大人”にも「この雑誌を手に取って欲しい。」と投げかけたいと思った。
何故ならこの雑誌には、現役高校生達の将来の不安と希望あふれる強い思いとメッセージが詰まっているからだ。そこで『LIKTEN』編集長の小田明志さんに、この雑誌の深意について伺った。
—ここまで斬新なコンセプトを掲げる事で、創り上げるまでに苦労はありませんでしたか?
どうしても今まで見た事のある雑誌の企画に近いものができてしまい、始めは苦労しました。でも、妥協せず全てコンセプトに基づいた独自の企画だけで創っています。
—確かに、他にない個性的な雑誌だと思うのですが、どんな信念を持って創っていますか?
いろいろな雑誌を見ていて読者のことばかり考えた雑誌ばかりでつまらないと思っていたんです。需要にあったものを創らなくていけない事は当然解っているのですが、街頭スナップなどありきたりな内容ではなく、僕達現役高校生にしかできない“新しい価値観”を提供していきたいと思っています。
—それでは、その“新しい価値観”が高校生をはじめ10代の若者に対してどんな影響を与えると考えていますか?
「どんな影響」というと難しいですが・・・
世界の10代はみんなそれぞれの国の社会に対して考えを発信しています。将来、彼らとは同じフィールドで仕事をするなかで、今のままでは日本の10代は惨敗だと危惧しています。どんどん世界で戦える僕達の世代を増やしていければと思っています。
—最後に、明志さんから同世代の皆様に伝えたい事はありますか?
不況の時代だからこそ僕達学生が面白い事をする大きなチャンス。
一緒にこの世代を盛り上げていきましょう!
『LIKTEN』創刊号では、現在の政治に対して、選挙権のない10代はどうするべきか。自分達の未来は自分達で考え、作っていかなくてはいけない。というメッセージを政治家を皮肉ったイラストと文章で訴えている。
発行した1000部全て売り切れており、メディア等で注目をうけ、都内クラブで行われた創刊イベントも成功させている。今後も様々な社会的問題に、高校生の立場から考え、提起していきいとのこと。
この『LIKTEN』のメンバーが訴えたメッセージが広がり、10代が強い力を持ち、日本をてこの原理で叩き起こす“力点”になる日はそんなに遠い未来ではなさそうだ。
リキテン マガジン
編集・発行:LIKTEN
定価:315円
http://ameblo.jp/djakac/
http://yaplog.jp/akac/
(Written by 沢岡ヒロキ)