20090904_01ドゥーワップとは‘50年代のR&Bのコーラスサウンドで、日本で知られているのは「キングトーンズ」の代表曲「グッドナイト・ベイビー」だろう。そのドウーワップシンガーとして鹿児島を拠点に活動するのがジミー入枝さんだ。

高校生でドゥーワップの洗礼を受け、ドゥーワップグループ「ジミー入枝とザキングタウンズ」を結成。その後キングトーンズの内田正人氏に師事。修業時代を経て1995年プロデビュー、2001年にCDデビューを果たし、現在はライブや各地のイベントなどで師匠に負けるとも劣らないスカイテナーの歌声を披露している。

そのジミー入枝さんが5年ほど前から取り組んでいるのが、民謡をドゥーワップにアレンジして歌うというもの。自身の出身地であるいちき串木野市の民謡「串木野さのさ節」をアレンジした「ドゥーワップ串木野さのさ」をリリースし、2008年には“ドウーワップ民謡10曲が入ったシングルCD”「ドゥーワップ・ハンヤ〜ドゥーワップde鹿児島民謡〜」をリリースした。

その中で大正時代の鹿児島のわらべ歌として伝わる「茶わん虫の歌」をアレンジし、誰でも気軽に楽しく踊れるフリもつけた「ドゥーワップ・茶わん虫体操」は、保育園や幼稚園の先生、保護者の口コミで広がり、お遊戯としても取り入れられ、イベントなどでも披露されることでジワジワとその認知度を上げている。

鹿児島出身者なら一度は耳にしたり、歌ったことがある(だろう)「茶わん虫の歌」が軽快でリズミカルな曲調となり、さらに一緒に踊っていると自然と笑顔になれる(でもフルで踊るとけっこうキツイ)体操が加わったことで、新しい音楽の世界を覗けたような気分になる。

「師匠の歌を継承しつつも自分らしい『田舎臭さ』を出せたら」というジミーさんの思いをこの「ドゥーワップ・茶わん虫体操」が見事に表現している。特に鹿児島でのライブでこの曲を歌うと観客との一体感も感じられるそうだ。

そんなジミーさんの次なるオリジナルCDは昭和30〜40年代の昭和歌謡をドゥーワップにアレンジしたもの。現在、来年の全国発売に向けてレコーディングをすすめている。

「怪しく活動中です」と謙遜するジミーさんだが2005〜07年のフジ・ロックフェスティバルに3年連続出場するなどドゥーワップシンガーとしての活動は華々しい。まずは「ドゥーワップ・茶わん虫体操」でその魅力に気軽に触れてみてほしい。

(Written by おばらけいこ)

ジミー入枝オフィシャルサイト
(リンクの「茶わん虫体操」に動画もあり)
http://jimmykingtowns1988.synapse-blog.jp/jimmyirieda/