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ご当地ゆるキャラといえば、ひこにゃんやまりもっこりに代表される「名物などを模したゆる〜い雰囲気のキャラクター」である。一大ブームとなり、今やひとつの県が複数のゆるキャラを抱える…ということもあるのではないだろうか。そんな「流行りきった感」のあるゆるキャラを、破竹の勢いで猛追するのが「ご当地萌えキャラ」だ。

萌えキャラといえば、アニメやマンガ、ゲームなどでの可愛らしいキャラクターであり、やや「アキバ系」「オタク」な要素が強いことが特徴である。そんな萌えキャラが今、ご当地に根ざす形で増え始めているのだ。

それは、地方の農作物などの名産品や、公共の施設のイメージキャラクターなどで見られている。いわゆる「アキバ系」の文化が広がったことで、萌えブームにあやかった町おこしを考える自治体が増えているのだろう。

農作物の萌えキャラとしてインターネット上でも話題になったのが、西又葵氏の手がけた、秋田JAうごでの「あきたこまち」「羽後牛カレー」、すいかの「夢あきた」であろう。それぞれのパッケージに、テイストの違うアニメ系美少女が描かれている。発売されるや否や、とてつもない数の注文があったとのことで、関係者も嬉しい悲鳴だったようだ。

また観光のためのキャラクターとしては、岩手県雫石の「雫石あねっこ・しずくちゃん」というキャラクターが可愛らしく話題を呼んでいる。京美人の血を引くという、雫石の年頃の女性を称する「雫石あねっこ」をモチーフとしたしずくちゃんは、農作業の際に着用するかすりをまとい、どちらかというと「オタク受け」ではないほんわか系キャラクターだ。ミニキャラでシンプルながらも、現在地元の祭りでも着用するというかすりのディテールも細かく、より地域に根ざしたキャラクターだとも言えよう。

東北地方にはその他にも青森県むつ市のむつ警察署の「アンナちゃん」が、その他の地域では京都太秦の「からす天狗うじゅ」など、大なり小なり多くの萌えキャラが存在しており、萌えキャラによる町おこし…「萌えおこし」に力を注ぐ自治体が多いようだ。不況にあえぐ地方の農家や町が見つけた切り札とも言えようか。兎にも角にも、可愛らしい萌えキャラがきっかけに、その地方の良さを知る人が増えることを期待しよう。

秋田JAうご
http://www.ja-ugo.jp/onlineshop/bisyoujo.html

からす天狗うじゅ
http://www.ujyu.jp/

雫石あねっこ
http://www.anekko.co.jp/

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